Grave Ritual / Morbid Throne (2015)
US産デスメタルバンドの2ndフルアルバム。
Dark Descent Recordsからリリースされた。
呪詛的なアートワークを用い神への冒涜を醸し出す本作は、
IncantationやAutopsyやGrave、そしてフィンランドデスのDemigodなんかを彷彿とさせる「えげつない」行為。
その純然たる狂気の中にて伝統的なドゥームデスの技巧がブチ込まれることにより、
敬虔な闇が広がりゆく純然たる混沌は、カルトなブラッケンドデスの雰囲気も孕んで、
聴く者に、惨憺の念を落とし込む。
序盤は正にIncantation傘下の呪詛的な雰囲気でのドゥームデスであり、
4曲目のギターソロからフィンランドブラックのArchgoat系とも言うべき汚辱的な冥獄界サウンドが展開される。
時折呪術的なフレーズを交えながらも、乱暴狼藉は止まることはなく、
凛烈たる冥獄界の様式美の中で、次はどのような展開が来るのだろうかと期待していると、
思いの外もの凄い潔さで終わる。
それは露醜的で、冷徹であり、もはや崇高でもある。
#1や#7に挿入される急転直下のドゥームパートが特筆すべき点であり、
時折出てくるミドルテンポのハードコア感なんかには、
Terrorizerのオマージュを随所に盛り込んだTeitanbloodを彷彿とさせるものがある。
だが基本は、IncantationとAutopsyの折衷的な音像であって、
この時代の闇に於ける批評的な意味合いでのデスメタルが聴けるのだった。
つまりは格別に惨憺の念を誘起させる汚辱的なブラッケンドデスとして、
コマーシャルかつ好ましいあり方を提示する作品であるように思う。
曲目は、 素敵
1. Baleful Aversion 03:03
2. Autonomous Death 03:05
3. Adversary Crown 03:26
4. Invoker of Heathen Gnosis 04:48
5. Tyrant's Hammer 04:18
6. Masters and Slaves 03:31
7. Lewd Perversities 02:30
8. Behind the Reigns of Gods 03:21
9. Throne of Continuum 03:06
Total 31:08
#7はyoutubeにリンクしてあります。
bandcamp Morbid Throne
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