Mastodon / Once More 'Round the Sun (2014)
USはジョージア州アトランタのスラッジメタルバンドによる、6thフルレングスアルバム。
Reprise Recordsよりリリースされた。
本作の第一印象では、何処かコマーシャル過ぎたサウンドの前作よりかは、あの頃の知的さとアグレッションが回帰したと言うものだった。
それは、ベースの音が硬くなった事と、其処に重さを預け、3.4作目にも通ずるような、中音から高音のギターを鳴らしまくっていると言うことからそう思ったのだ。
それに、メタルよりかはロックに近い感覚も感じた。(♯2♯10等で)
また今作は、声だけでも愉快で面白い音像となっているように思う。
ギターボーカルの片割れがオジー氏張りのメロディを歌い、ベースボーカルがさらに激重的に歌い畳みかけるボーカルワーク、
そしてドラムボーカルとギターボーカルの二人も交えたコーラスワークと展開する、計4人でのボーカル先導型のバンドアンサンブルに痺れまくりだ。
(♯1♯2♯3♯8♯9の話)
いや、なによりも今回のMastodonは楽しい音楽をやっている。
以前の職人気質に満ち満ちた神秘的な芸術性を放出する、面白アグレッシブサウンドと言うだけではなく、
ただ単純に聴いて、ただ単純に楽しい気持ちにもなれるのだ。
それに、知的さとアグレッションが回帰して来ているのは、先で言った通りで、
総じて今までの音楽性を包括し、更にプラスαで畳みかける充実の内容と言う形で安定しているように思う。
彼らの音楽への探求心は変わらずの力作である。
なお本作、最後の♯11ではNeurosisのScott Kelly氏が強めに歌っていたり
名匠Nick Raskulinecz氏がプロデューサー兼ミキシングを担当していたりするので、
その辺の人脈マニアにも訴求するだろう。
曲目は、
1. Tread Lightly 05:14
2. The Motherload 04:59
3. High Road 04:15
4. Once More 'Round the Sun 02:58
5. Chimes at Midnight 05:32
6. Asleep in the Deep 06:12
7. Feast Your Eyes 03:23
8. Aunt Lisa 04:08
9. Ember City 04:59
10. Halloween 04:39
11. Diamond in the Witch House 07:49
Total 54:08
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