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Indian / From All Purity (2014)

USはイリノイ州シカゴのブラッケンドスラッジメタルバンドによる、5thフルレングスアルバム。
Relapse Recordsからのリリース。

前作のノイズ担当は既に脱退しているが、
今回でも考えられないくらい不快なノイズを放出している(♯5で特に)
そんなシカゴが生んだ気狂い兄ちゃん。

ジャケ買いして発狂している人を今年数人見た。
世界のメタルコミュニティサイトで平均点が低いのもその所為だろう。
しかし本作品、クオリティは全く下がっておらず、前作で聴けた、「奥に進むような憎悪の高出力メガ粒子砲的な、縦ノリと横ノリの中間のグルーヴ」と言いたいバンドアンサンブルは健在で、尚且つ、
音もマッドネスで、姦しさ極まりないものに深化しており、
「ただ面白そうだから殺った」みたいな残酷な音像をこれでもかと言うくらいに放出し尚も、
噴き出すようなエグさを誇る。

それは、銃を撃って爆発させ人体が飛んで跳ね回る情景が延々と続く、♯2 等に於いて顕著に覗ける。

またそれは、善良な一般市民には視聴不可能なレベルでの純粋な憎悪で、
最初、音楽として受け入れられなかった私だが、
意外にも曲自体は恣意的では無いと解りはじめた辺りから、
ブラッケンドスラッジドゥーム作品として巧く作りこまれており、
聴けば聴くほど罪の味若しくは唯の毒が効いてくるのだな、
と言う、どうしようもない魅力に飲まれてしまい、現在迄に多くの回数を聴いてしまっている。
全6曲40分である為に、都合が合いやすく聴きやすいと言うのもあるのだろう。

そして、全体の構成としては、ドラマーとボーカルが参加したLord Mantisの新譜に似てねェ?と怪訝な顔を浮かべる自分がいるが、
無限の残酷のような悍ましいこの音像は、4人揃った彼らにしか出せないと思う、
凄惨も、凄惨であり、オリジネーターも、オリジネーターである。

恐らくは市街地の人間を皆殺しにしても、まだ壊したりなく、
顔面をハンマーで打ち砕いても、まだ潰したりなく、
在るものを全て焼き尽くしても、なお獲物を探し、せせら笑い、から笑い、せせら笑い、からからと笑う。

偽悪的でも何でもなく、唯、冷たく残酷で、重く汚い。
流石自由の国USな一枚である。

曲目は、

1. Rape  08:00   
2. The Impetus Bleeds  06:49   
3. Directional  06:35   
4. Rhetoric of No  06:28   
5. Clarify  04:43   
6. Disambiguation  07:58   

Total  40:33