Novembers Doom / Bled White (2014)
US産デスドゥームバンドによる9thフルレングスアルバム。
The End Recordsよりリリースされた。
今年Nightingaleのフロントマンとして新譜を発表している近代北欧鋼鉄音楽の父こと、
Dan Swanoがミキシングとマスタリングを行っている。
9作目となると流石にベテランの域に達しているようで、
バンド独自の靄掛かったメロディックデスドゥームを更に推し進めた印象を持つ。
全盛期(個人的にはThe Pale Haunt Departure時)のような、じりじりと詰め寄ってくるアグレッションは希薄だが、
メランコリーなツボは確りと抑えられており、デスドゥーム作品としてのクオリティは非常に高い。
このバンドが好きならまず楽しめる出来に仕上がっていると思う。
全体として、サイレントヒルを彷彿とさせるような、仄暗く靄掛かった世界観が霧散されつつアルバムは進行してゆく、
スローながらも起伏に富んだ曲構成で、そこでの微細な緩急のつけ方や、
陰鬱な靄が晴れて行くような展開の妙には、筆舌尽くしがたい良さがある。
そして本作、ギターソロが凄まじく輝いている。
これまでの陰鬱との対比から、まるで懐中電灯なんざブン投げて、薄暗い霧を吹き飛ばすとでも言うような清々しさを誇る。(サイレントヒル比喩)
やはりその辺の展開の妙が今作のアドバンテージであり、良デスドゥームバンドの充実作たらしめる一因なのだろう。
流石の一枚だ。
以下は曲目、
1. Bled White 06:49
2. Heartfelt 07:09
3. Just Breathe 07:50
4. Scorpius 01:15
5. Unrest 05:25
6. The Memory Room 06:53
7. The Brave Pawn 03:58
8. Clear 06:06
9. The Grand Circle 06:48
10. Animus 06:39
11. The Silent Dark 09:29
Total 01:08:21
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